超短編やサイトのお知らせなど。
(推敲ナシの一発書きなのでご了承ください)
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[10] 銀色
朝露に濡れる葉が、雫を零す。
それを合図とするかのように、同じ瞬間に二つの人影が空中でぶつかった。数瞬遅れて乾いた音が森の中に響く。一人は木の枝の上に、もう一人は地面に着地した。
ぱたり、と雫が地面に当たって弾ける。二人の攻防は一瞬の出来事であった。
「チッ……」
軽い舌打ちが木の上から届く。太い枝の上に座っているのは、まだ幼さの残る少年だった。僅かな苛立ちをその瞳に滲ませて、下をを睨みつけている。手には一振りの刀が握られていた。
「やだなぁ。そんなに怒らないでくださいよ」
そんな少年の視線を受け流しているのは若い青年である。腰には細い西洋風の剣が携えられているが、抜かれた気配は一切感じさせない。少年の刀を際で受け止め、またすぐに鞘に戻したのだ。
青年は袖に付いた土を払いながら挑発するように言葉を紡ぐ。
「この私が一撃で仕留められるとでも?」
木の表皮が爆ぜる。赤い一筋の線が青年の頬に走った。
「……だったら、二撃目で殺ればいい」
背後で刀を青年の首元に添えている少年が静かに呟く。それを聞いて、青年は口元を笑みの形へと歪ませた。
幾度も銀色の刃が交わる。
木の葉は気にも留めないように、風に揺られていた。
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うーん。ちょっと消化不良。
既存のキャラと設定を使ってみました。お気に入りの子達です。
わかった人は素直にこっそり報告するんだ←
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